家庭用エアコンに配管用オイルは不要?
エアコン工事研究会での議論
当研究会で「配管パイプを接続するフレア面に散布するオイルは必要か?」と言う議論が起こりました。
詳細を調べて行くと、(社)日本冷凍空調設備工業連合会 とエアコン各メーカーの推奨方法はそれぞれ異なる事が解りました。
これでは、エアコン工事業者がそれぞれに判断しなければいけません。あるいは、エアコンメーカーによって作業内容を変える必要があります。お客様になぜ作業内容が違うのか聞かれた時が一番困ってしまいます。
もし、(社)日本冷凍空調設備工業連合会の関係者、ルームエアコンメーカーの関係者がこのページをご覧頂きましたら、工事方法統一を検討して頂くようお願いします。
注意:このページは家庭用ルームエアコンに関するもので、業務用エアコンとは異なります。
日本冷凍空調設備工業連合会の資料や各メーカーへの問い合わせ結果に付いては→有限会社アベ冷熱技研 ( 愛媛県 松山市 )さんの冷媒配管接続部分(フレア面)への冷凍機オイル塗布についてのページが詳細にまとめていますので合わせてご覧下さい。(上記画像は有限会社アベ冷熱技研のサイトより引用させて頂きました)
メーカー、工業会の仕様
空調工業会並びに主なメーカーの取付説明書にはフレア面に散布するオイルに付いて下記のように記載されています。
- 日本冷凍空調設備工業連合会の講習会資料より
- フレアナットの締め付けがスムーズにいくように、フレア背面とそれに接するナット部に冷凍機油を使用。ただし、フレア加工が正しく行われていれば、内面接合部のシール性に冷凍機油は関係無く、新冷媒機器の登場で、メーカーによりオイルが多様化しコンタミ(不純物)の原因になりかねないため、内面への塗布は行わない。」
- 三菱電機
- パイプとユニオンのシート面には、冷凍機油Jを塗布してください。
- ダイキン
- 「フレア部(内外両面)にエーテル油またはエステル油を塗り・・。
- 三菱重工
- フレア面への冷凍機油の塗布は行わないでください。
- 東芝
- フレア面への冷凍機油の塗布は行わないでください。
某スプレー式オイルメーカーの見解
当社スプレー式オイルは各オイル、各冷媒とのなじみを考慮に入れて選定した冷凍機油だけを原料としておりますので、コンタミネーションについては安心してお使いいただけるものと思います。
オイル散布は冷凍機配管内の高圧なガスのモレを防ぐ為には、オイルのシール性が欠かすことができないのでは無いかと当社として考えています。
少量でも異種のオイルが混入すると油の劣化でキャピラリを詰まらせるとありますが当社スプレー式オイルは冷凍機オイルと混合されてもオイル劣化や、キャピラリ等を詰める劣化生成物を作ることはありません。
判断は個々の取り付け業者で
日本冷凍空調設備工業連合会の判断で作業を行えばオイルは不要、各エアコンメーカーの指示に従えば同じ作業でメーカーごとに仕様が異なります。スプレー式オイルメーカーの見解を聞けばオイル散布した方がいいようです。最終的にはエアコンを取り付ける業者ごとの判断が必要となります。
関連リンク
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